
私の心理セラピーの師匠の一人
高牟禮 憲司(たかむれ けんじ)先生の本です。
[こんな本です]
はじめに出版社の内容紹介から
仕事、恋愛、結婚、離婚、将来、孤独死・・・。
自由に人生を選べる反作用として「理由のない不安」に陥る危険性と解決法。(中略)
仕事、恋愛、結婚、離婚、将来、孤独死・・・などに漠然とした不安を抱えたときに、
どう考えて何をすればいいかをわかりやすく説明。話題のマインドフルネスを活用した対処法は不安を抱える人には効果てきめん。
私も少し前に「不安」について記事を書きましたが
この「不安」な感じを日ごろから楽にしていきたい
という方にはかなりおすすめです。
といっても書いてある内容はとても分かりやすくて
実践しやすいです。
一般的な瞑想とか呼吸法とかで不安感に対応しようと
したけどうまくいかなかった人でも
相当効果を実感できるのでは。
いろいろな「不安」を章ごとにジャンル分けもしてあるので
基本になる第1章だけ読んで、自分に関係ありそうな
ところから読んでもよいと思います。
[なるほどポイント]
まずはタイトルにもある「不安」について
こんなふうに書かれています。
不安があまりにも強いと、心の余裕がなくなります。
(中略)
このような「強すぎる不安」を感じると、
私たちは極端な反応しかできなくなります。こうした現象を、生理学では「戦うか逃げるか反応」と
呼んでいます。
この「戦うか逃げるか反応」に陥ってるかどうかを
知ることは超重要だと思います。
こんな「不安」に対して
基本的にはこちらのある一つのテクニック
クイック・マインドフルネス・テクニック
①ゆっくりと右手を強く握りしめ、拳をつくる(10秒程度)
~(中略:詳しい手順は書籍で!)
⑥そのまま握りしめる力が左右おなじになるように観察し、調整する(30秒程度)
こちらを練習して触覚の感度を高めることで
不安感を“一瞬で”消せるようにしていくのですが
このテクニックが手軽にいつでもどこでも
一切小道具なしでできるのにめっちゃ強力なんです。
私も日ごろからやってます(^^)v
もちろん私のセッションでも提供しております。
私見ですがこのテクニックをやるときは
触覚に集中しようとして目をつむらないほうが
いいと思います。
視界がぼやーっと広がっていくのを
同時に感じているといい感じです。
他の心理学・心理療法の素養がある人なら
応用的・複合的に使うこともできるんじゃないでしょうか。
やさしい文章ですが、基本のメソッド以外にも
「うわー、なるほどなあー!」ってことが
ちりばめられてますので、読むたびにけっこう発見があります。
たとえば
自分への言葉がけによる「心の栄養補給」で、元気をチャージ
むなしさや空虚感や寂しさなどが、「能力」に関するセルフイメージの欠損から
栄養不足になっている場合は、あなたの取り組みに対する「承認の言葉」が栄養になります。
これに続きあげられている言葉なんかは
自身にかけるのももちろん、日常生活やセッションで
他の人にかけてあげてもよさそうだな
なんて思います。
[感想まとめ!]
同じようなタイトルとかテーマの本は
他にもそこそこあるかもしれませんが
この本のような触覚を積極的に利用して
不安に対処するアプローチはあまり聞いたことがありません。
手元に置いておくと心強い本です(^^)