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いい人やめたら結果どうなる?演じるのが疲れて嫌になったら

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こんにちは。
【オンライン心理カウンセリングなごやか】
心理カウンセラーのイヌカイです。

インターネット上のたくさんの情報の中から
この記事を選んでいただいてありがとうございます。

カウンセリングの中でも「つい、いい人を演じてしまうんです。」
という悩みはよく話題になりますね。

あるいは、話していくうちに
「私、もしかしたらいつもムリにいい人やってたかも…」
気づかれることもよくあります。

あなたもこんなことが多くて
疲れ果てててしまっていないでしょうか?

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

  • 腹が立つことを言われたのに怒らずガマンしてしまう
  • 気分に関わらずいつもニコニコしてしまう
  • 他人の望んでいそうなことを先回りしてやってしまう
  • 他人の顔色を常に気にして動いている
  • 頼み事が断れない
  • 迷惑をかけてしまったと思うと強烈な自己嫌悪に陥る

誰かと接しているその瞬間には自動的にやってしまい、
特に何も感じないんだけれど、

しばらくしてからふつふつと
「またやっちゃった…」という後悔や

「私なにしてんだろう…」という空虚感を感じてしまう。

なによりも、「本当の自分」を置き去りにして
上っ面で演じているような感覚がストレスですよね。

「もうやめたい!」と強く願う気持ちはすごく理解できます。

ただ、いい人を演じ“られる”ことは能力とも言えるのですよね。

“つい”演じてしまうからこそつのっていく苦しさを和らげ、
いい人になれるスキルを使いこなせるようになれば逆に鬼に金棒です。

この記事では、どうしてついいい人を演じてしまうのかに関する
自己理解を深めながら、いい人を『適度に』やめていくにはという
観点で解説していきます。

(けっこうボリュームがある記事ですので、一度に読むのが大変でしたら、
何回かに分けてお読みいただけたら幸いです。)

この記事を最後まで読むと
  • ついいい人を演じてしまうストレスが軽減される
  • バランスの良い自己主張について知ることができる
  • 自己理解が進むことで成長のきっかけとできる
目次

いい人を演じることのメリットとデメリット

人間って無意識のレベルでの行動
(考えずになんとなくやっているようなこと)まで含めて、

自分にとって一切メリットがないことって基本的にやりません。

何かしら得することがあると(いう考えや経験がある)からこそ
何かを行うわけです。

その得することの中には現実的な利益に限らず、
感情や感覚的なものもあります。

きっと、あなたにとっていい人を演じることは、
ある時点ではメリットのほうが大きかった(と判断した)のでしょう。

ところが、今ではデメリットのほうが大きくなってしまったと
感じるからこそ、悩まれているのではないでしょうか。

決して間違ったことをしてきたわけではないという再確認も含めて、
いい人を演じることのメリットとデメリットをいくつか考えてみましょう。

メリット1:周りの人から好かれやすい

周囲の人からするとワガママ・自己中で
自分たちを困らせたり苦しませたりすることがないので、
付き合いやすい人と思われるでしょう。

輪の中にいると空気がやわらぐ感じ。

話を否定したり反対意見を強く言われることもないため、
コミュニケーションを取りやすい人という印象も持たれていそうです。

ただし、あくまでも広く浅い人付き合いになりがちな点は否めないところですね。

メリット2:攻撃されにくい

まれにタチの悪い人に漬け込まれることはあるかもしれませんが、
普通の人たちからは攻撃されにくく、
敵対するような相手が出てきにくいと言えそうです。

いい人を演じるためには、周りからどう思われているか、
相手がどう思うかを敏感にキャッチする必要があるため、
そうした能力が身につきやすいです。

いわゆる「出る杭は打たれる」になりにくくなります。

メリット3:信頼を得やすい

他のみんなが敬遠するようなことも引き受けてくれたりすることで、
人から頼られる存在になっていきます。

上司などからの評価も高くなるでしょう。

愚痴や不満をしっかり聴いてあげる人もけっこういらっしゃいますね。

デメリット1:人間関係が深まらない

最初のうちは仲良くなれたとしても、
相手と意見が異なっていそうだったりしたとき、
本音を言うことを抑えてばかりだと、

「いい人だけど得体が知れない」という印象を
与えてしまいます。

人間は本能的によく分からないものを恐れますので、
一定の距離からなかなか人間関係が
縮まっていかなくなりがちです。

デメリット2:ストレスが蓄積する

周りの反応ばかりを気にしていること自体、
常に気を張っている緊張状態ですから、
心身ともに疲れます。

また、言いたいことやりたいことを
抑えすぎてしまうことでも窮屈になり、
望まないことをがんばることにもつながります。

デメリット3:負担が増える

頼られているうちに、最初は感謝されていたものが
だんだんと当たり前になってきてしまい、
いつのまにかやって当然みたいなことが増えてきます。

そのうちにキャパオーバーになって限界がきてしまうかもしれません。

特にデメリットに関してはあげようとすればいくらでもありそうですが、
これくらいにしておこうと思います。

参考までにですが、いい人を演じていると、
脳の前頭葉にある抑制回路が強く働くのだそうです。

本来衝動を抑えたりする役割をもつものである一方、
過剰に働くと創造性や思考力、決断力なども
発揮しにくくなってしまうとのこと。

いい人を演じ始めて、一時的に周りの人から好かれたり、
トラブル回避に成功したりすると、

自分もその評価に合わせて自分のキャラを強化してしまうので、
余計に抜け出しにくい面もあるでしょうね。

では、そもそもどうしていい人を演じざるを得ないように
なってしまったのかについて少し掘り下げて考えていってみましょう。

いい人を演じるようになってしまった背景

必ずしも全ての人が当てはまるわけではありませんが、
よくある典型的なパターンということで、ご参考になればと思います。

また、持って生まれた性格がおとなしかったりすると、
下記のような状況でそれが相乗効果のようになり、
余計に傾向が強くなることも少なくないように思います。

家族内での関わり

かなり根が深いものになりますが、

幼少期に親からの過度な期待があったり、
愛情に不足を感じていたりすると、
「いい人」を演じることが染み付いてしまうことがあります。

たとえば、親が自分のことを認めてくれなかったり、
スキンシップがなかったり、無視したり虐待があったりすると、
子どもは感覚的に自分に存在価値を感じられなくなっていきます。

でも、生きていかなければという生物としての本能も強くあります。

そのためには、親に媚びを売らなければいけません。

媚を売るってすごくイヤなことですが、
まだ自分一人で生きていくことができない子どもには、
精一杯の生存戦略なのです。

「いい子」でいることが少しでも親から守ってもらえる可能性を
上げるならそうせざるを得ないのです。

でも、「いい子」であろうとすれば、
本音や感情を押し殺すことも頻繁に起こります。

それが親と子の相互理解の障害になり、
さらに距離を作るという悪循環になっていくことがさらに怖いところです。

また、兄弟姉妹間の関係性も見逃せないところです。

たとえば、際立って優秀だったり、目が離せないような問題児がいたりすると、
自分は見てもらえない相手をしてもらえないことが増え、
だんだんと存在感を失っていきます。

こうして、「おとなしい子」になっていったり、
間を取り持つような「仲裁役/調整役」をせざるを得なくなります。

表面的なトラブルはなくなるかもしれませんが、
親との関係と同じく兄弟間での相互理解の妨げになるでしょう。

特に、物心つく以前の経験は心のベースの部分に組み込まれてしまうので、
かなり影響も大きく、改善にも時間がかかることが大半です。

心のベース部分はパソコンで言うOS、
身体の感覚として反応が組み込まれることも考えると
BIOSやUEFIのようなものと言えるかもしれません。

学校など外部環境での関わり

心の問題というと、わりと上記のような
家庭での問題に目が向きやすいのですが、

私がカウンセリングしている実感では、
むしろ学校など家庭の外の環境での経験の影響も
かなり多いように思います。

(もちろん、もともと家庭での経験があって、
学校でさらに強化されているパターンもあります。)

行動遺伝学では性格に与える影響は共有環境(家庭)よりも
遺伝と非共有環境(学校やその他家庭以外のコミュニティ)のほうが、
概ね大きいという研究もあるようです。

たとえばですが、先生から冷遇されたり、過度に厳しくさらたり、
友達から仲間外れにされたり、いじめられたり、からかわれたりすれば、

当然自分にとっては「この集団の中で生きていけるのか?」という
緊急事態となるわけです。

そうするとその中でなんとかやっていくためには、
「いい子(人)」の仮面を被るという処世術が
ひとつの選択肢として出てくるわけですね。

だいたいにおいて学生の間くらいまでは、
その処世術は有効にはたらくわけですが、
当然ストレスは蓄積していきますし、

社会人になって人間関係が複雑になったり、
自己主張な必要な場面が増えてきた時に
困ることになるケースはよく見られます。

いい人やめたらどうなる?シミュレーション

さて、ここからは少しずつ改善に向けたお話になっていきます。

そこでまずひとつ質問です。

「いい人を演じるのが疲れたならやめたら楽になるよ!」みたいな
アドバイスってどう思います?



私はぶっちゃけ安直なうえに無責任だなって思います!

なんでかっていうと、理由は3つ。

  • やめたときの長期的なリスクを考えていないこと。
  • やめるか続けるかの極論の2択しかないように錯覚させるから
  • やめるに関する基準が人によって違うから

そこで、あえて極端なパターンをシミュレーションしたりしてみることで、
あらためて「いい人」を演じることについて認識をアップデートしてみましょう。

すっぱりといい人をやめると

では、言葉通りに「いい人」を完全にやめて
今までの正反対のようなことをしていくと
どうなりそうでしょうか?

たとえば、ある日気分が悪くて、
あまり人から話しかけてほしくなかったとしましょう。

今までは内心しんどいと思いつつも話しかけられれば
笑顔で答えていたのを、

「今気分よくないんでやめてください。(ピシャッ)」
本音をそのまま口にするようにしていきます。

また、頼まれごとに関しても
余計な仕事を作って自分の時間を潰すのはイヤなので、
余裕があったとしても全て断ることに。

初対面やまだお互いを良く知らない人にも
相手がどう思うかなどは気にせず、
頭に浮かんだことは全てそのまま口に出します。

さて、そんなことを続けているとどうなるでしょう?

最初のうちはノンストレスではありそうですが、
人間関係はどうなっていくでしょう?

まあ、中には気に入ってくれる人もいるでしょうが、
大半の人からは敬遠されそうですよね。

(SNSでしか関わってないような距離がある間は仲良くできても、
リアルな付き合いになるとムリなこともありますね。)

特に現代日本の社会だと。

その社会のありようには賛否両論あるでしょうが、
そこそこには適応しないと少なくとも生きづらくはなると思います。

別にこうした生き方が悪いとも言いません。

自分一人だけでもがっつり稼げるような商才や
抜きん出た才能などがあれば生きていくことはできるでしょう。

理解してくれる人とだけ付き合っていくことが可能なら
収入にも困らず、さみしくもなんともないと
“自然に”思えるならそれでも構わないと思います。

あなたにとってはどうでしょう?

いい人のグレーゾーン

先の例ではかなり極端なイメージをしてみましたが、
現実の世界は極端と極端の間には無限に中間があります。

いい人を演じるとしても、その演じ方や頻度、
使い分けなどを変えていくことで負担も減りそうな気がしませんか?

たとえば、上記と同じ例でいけば気分が悪い時に話しかけられて、
ムリに笑顔で返さなくても

「せっかく話しかけてくれて申し訳ないんだけど、
朝から気分が悪くて余裕がないの…。」
と返すなら

気分の悪い表情のままでもわりとイヤな印象は
与えないんじゃないでしょうか。

頼まれごとだって、本当にしんどいときは丁寧に断ればいいし、
余裕があれば手伝ったっていい。

そういう人付き合いって「打算的」でなんかイヤと
思われるかもしれませんが、

見方を変えれば「バランスのよい」付き合い方を
しているとも言えませんか?

打算的、計算づくで人と付き合うような感覚に対する拒否感って、

恐らく自分をさらけ出して本音で付き合えないことから
にじみ出てくるのではないでしょうか。

もしそうなら、こう考えてみてはどうでしょう。

「関わる人”全員”と本音で付き合わなくていい。」

「はっきりと言うべき場面でだけ本音を言えばいい。」

日本人は本音と建前の文化が強いので、
知り合っていきなりストレートにモノを言ったら
引かれることが大半でしょう。

少しずつコミュニケーションを重ねていく中で、
関係を深めて、自分の深いところを見せられるように
なっていけばいいし、

それがごく限られた何人かで十分ですよね。

逆にたとえどれだけ仲の良い信頼できる間柄でも、
「それを言ったらおしまい。」という言葉もあるわけです。

いい人やめるか続けるかの白か黒か二択ではなく、
どれだけの濃さのグレーにするか調整したり、
白と黒を場面によって切り替えたりという

『コントロール』こそ重要だと私は思います。

つい気持ちを『抑圧』していまうのではなく、
必要に応じて自分の意思で『抑制』するとも言うことができます。

コミュニケーションには相手がいる

それと、あともう一つ大事なことがあります。

コミュニケーションには相手がいて、
その相手は自分なりの価値観や判断基準で
こちらの言葉や態度をとらえるということです。

そして、それを完全にコントロールすることはできません。

極論すれば、完璧な「いい人」対応しても、
それが気に障ってキレる人もいるかもしれないし、

めちゃくちゃ失礼なことを言っても面白がって
気に入ってくれる人もいるかもしれません。

結局は、このタイプの人には多分こういう対応をすれば、
こういう反応が帰ってくる可能性が高いだろうなあという
学習が蓄積されていくだけで、

あなたが他人の心が見えるエスパーでもないのなら、
的中率100%になることはありえません。

だから、誰かとのやり取りの中で、
あなたが全ての責任を負う必要もないということ。

人と話した後、

「あの一言がよくなかったかな…?」

「もっと◯◯なふうに返しておけばよかった…。」のような

「一人反省会」を延々とやってしまったりしているなら、
上記のことをふと思い返してみてくださいね。

いい人を演じないためのコミュニケーションスキル

ここからはつい「いい人」を演じてしまうストレスを
軽減していくためにできることを
ざっくり2つの視点でご紹介していきます。

1つはスキル(技術)的な視点。

自分も相手もどちらも大事にする表現について。

もう1つは「いい人」を“演じざる”をえない
気持ちへのケアについて。

この2つはどちらかだけでは片手落ちで、両輪で進めていくことが大事です。

いいとこどりの主張

先にシミュレーションについてお伝えしたところで
「グレーの濃さを調整する」なんていうたとえ話をしましたが、
そこをもう少し具体的にしていきます。

ですが、いきなりグレーを調整なんていうと
イメージもしづらくて途方にくれてしまいますよね。

そこでまずは、実際に絵の具でちょうどほしい濃さの
グレーの色を作るところを想像してみてください。

普通はいろんな濃さのグレーの絵の具を買い揃えて
片っ端から出して確認したりしないですよね。

白い絵の具と黒い絵の具をそれぞれパレットに出して、
それから混ぜながら調整していくと思います。

コミュニケーションでも同じことで、いきなり最適解を求めず
黒(言いたいこと)と白(相手への配慮)を
いいとこどりして組み合わせていけばよいのです。

たとえば、私のように自営業をやっていて電話番号を公開していると、
セールスの電話がよくかかってきます。

その電話に出たとき遠慮しすぎてはっきりと断らないと、
延々とセールストークが続いてしまい、
結局どこかで商談の約束を取り付けられたりしてしまいます。

反対に怒りにまかせてブチ切れるような断り方をしたら、
恨みを買って悪評を流されたりする恐れも出てくるかもしれません。

ということで、
「申し訳ありませんが、必要としてませんのでけっこうです。」のように
丁重でありつつも、はっきりとお断りすることを心がけています。

もちろん口調もできる限り柔らかく。

まあ悪質なセールスも多く、正直私も未熟なので、
イラっとした口調になったり、問い詰めたりしてしまうこともありますけどね(笑)

それはともかく、最適な「伝え方」は相手によっても変わったりしますので、
ベターなバランスを考えていくことで磨かれていくものであることをご理解ください。

基本は「Iメッセージ」

そのうえで、まず相手に攻撃的になりにくい伝え方の基本として
「Iメッセージ」=「私メッセージ」として発信することが、
まずは取り組みやすく、かつ効果も得られやすいと思います。

「私は○○と思う。」

「私は○○と感じている。」

「私の意見としては○○だ。」といった伝え方のことですね。

反対語は「Youメッセージ」です。

具体的に比較すると、

「あなたってせっかちな人だよね。」が「Youメッセージ」、

「私は、あなたのことせっかちだと思うよ。」が「Iメッセージ」です。

分かりやすくするためにストレートな物言いにしてるので、
これでもけっこうキツめに感じるかもしれませんが、

受け取る側の印象としてはこれだけでもだいぶ違うと思いませんか?

「Youメッセージ」はすごく決めつけられた感や
上から目線を感じて反感がわくように感じるかと思います。

要は心の境界線を踏み越えて相手の内面に土足で入り込みがちなのが
「Youメッセージ」なんですね。

対して「Iメッセージ」はあくまでも自分の内面を表現して
相手に渡しているだけで、それをどう扱うかは受けた相手の自由なんですね。

「その考えは違うよ!」ではなく
「私の考えはあなたと違って○○なの。」

「さっさとやれ!」ではなく
「もうちょっと急いでもらえると私はありがたいなあ。」のように

言い換えられないかを考える練習をしていくのがおすすめですよ。

日本語は主語が抜けても成立する言語で、
「私は」が抜けるとYouメッセージになりやすいので特に注意です。

言葉以外のメッセージに気を配ってみる

コミュニケーションは言葉だけで行われるわけではありません。

表情や視線、姿勢や声色など、言葉以外のメッセージも
相手の受け取る印象に大きな影響を与えます。

同じ「ありがとう。」という言葉でも、

満面の笑みで明るく言うのか、

眉間にしわを寄せて口を尖らせながら
吐き捨てるように言うのとでは、まったく意味合いが変わりますよね。

新入社員研修などでよく出てくる有名なメラビアンの法則でも
影響の大きさは視覚情報が55%、聴覚情報が38%あり、

言語情報は7%しかないと言われるのを聞いたことがある人も
多いのではないでしょうか。

(あくまでも影響の大きさを実験で測ったものなので、
現実のコミュニケーションで言葉の中身に
大した意味がないというわけではありません。ご注意を。)

特に自分の主張を伝えようとするときに、

相手の目(のあたり)をしっかりと見ながら話しているか、

姿勢が前や後ろに傾き過ぎていないか、

口角や目じりの位置はどうかなど、

いきなり全部はむずかしいので、ひとつひとつ鏡などをみながら
チェックするのもおすすめです。

少し気恥ずかしいかもしれませんが、声の調子もスマホに録音してみたり、

YouTubeの対談動画などを見て、この人のしゃべり方すてきだなという人が
いれば真似してみるのもひとつです。

ついいい人を演じてしまう心をケアする

上記のようなスキルを身に着けたとしても、
ついいい人を演じてしまうことを減らしていくにはそれだけでは足りません。

背景に本心を伝えることそのものに対する
恐怖感などの感情や思いがあるからです。

ケースバイケースではあるものの、

ネガティブな感情や思いに対するケア→
コミュニケーションスキルの習得→
体験の上書きという手順が王道かと思います。

この記事の最後の項目になりますが、カウンセリングでも
最優先になることの多い感情・思い・気持ちへの
ケアについて解説していきます。

自分が感じている気持ちを認めてあげる

相反する思いや考えを心の中に抱いていることは
人間にとって普通のことです。

いわゆる葛藤というものですね。

そして、この記事のテーマにおいては

「本心・本音を伝えられるようになりたい
(いい人を演じるのをやめたい)」
という思いと

「本心・本音を伝えるのは怖い」のような
正反対の思いがぶつかりあって、

どうしたらいいか分からないということになるでしょうか。

そのうえで、この状態を乗り越えようと思うと、

後者の「本心・本音を伝えるのは怖い」という気持ちに対して
「そう思うことがよくないんだ。」と否定的になってしまいがちです。

ところがこれが落とし穴になるところなんですね。

本来「怖い」など物事を避けるようなネガティブな感情や
それに伴う思考も、かつては自分を守るために生み出されたものです。

昔の自分にとっては必要で大事だったのです。

それに対して否定をすれば当然反発を招きますよね。

そうすると結局葛藤が続いていくだけ。

このパターンを崩すには「北風と太陽」ではないですが、
その「怖い」のようなネガティブな思いを理解して、
認めてあげることが重要です。

「どんな言い方にしようが、本音を言うのは怖いよね。」

「相手に不快な思いをさせて
嫌われたりするのはたまらなくイヤだよね。」
のように

自分から自分に向かって語りかけてあげてみましょう。

きっとホッとした気分が感じられると思いますよ。

初っ端から「克服するんだ!がんばろう!」って思うと
かなりきついですし、大抵は続きません。

まずは自分の心の中のコミュニケーションから変えることで、
抵抗感を減らした上で、

「怖いのは承知のうえだけど、ほんの少しずつ試してみようか。」と
していけるとよいですね。

自分と相手の間には境界線があることを認識する

だれか自分以外の人とコミュニケーションをとる場合、

相手には相手の心があり、その心の中には、
その人独自の価値観や判断基準、
あるいはパターン化している反応があります。

つまり、同じことを同じように伝えたとしても、
相手によってどうとらえてどう返すかは違ってきます。

もっと極端な言い方をすれば、99人の人が喜ぶことを言っても
1人は激怒するかもしれないということです。

自分の中にある自分の心と相手の中にある相手の心。

その境界線があいまいだと、
相手の反応によって混乱したり動揺したりすることになりがち。

相手は相手の心の基準によって反応を決めているのであって、
多少の予測はできたとしても、そこに干渉することはできません。

この感覚を養っていくためには、相手とのやりとりの中で
良い悪いなどの価値判断を横に置いたうえで、

単純にどういうところが違うのかを認識する練習を
していくことが有効です。

練習はいきなり重い話題じゃなくてだいじょうぶ。

食べ物の好みや趣味の話などの軽い日常会話でOKです。

自分と他人の間には違いがあることが、
理屈でなく実感的に分かってくると

自分のこともよく分かり、
ブレない軸のようなものが育ってきますよ。

そうするとあえて意識しなくても、
自然と本音や本心を伝えられていたりすることも
ちょくちょく出てきたりするかも。

ぜひ、試してみてはいかがでしょう。

アドラー心理学で言う「課題の分離」もかなり近い考え方ですね。

トラウマケアや育て直しが必要なことも

家庭や学校などでの経験で、あまりに辛く苦しい出来事を経験したり、
日々いい人として過ごさざるを得ないような生活を重ねていると、
感情がとてつもなく強力になっていることもあります。

もしもそうだとすると、ここまでにご紹介したようなことも、
感情に圧倒されてしまって試すこともままならないかもしれません。

仮に試せたとしても余計に苦しい経験をしてしまったりするかもしれません。

こうした場合ではトラウマに対するケアや、
心の中に取り残されてしまった子どもの自分(インナーチャイルド)の
育て直しなどのアプローチが必要になってきます。

これらに関してはなかなか自分一人で対処するのは難しく、
危険もともないます。

もしも心当たりがあるようなら、カウンセラー・心理セラピストなどの
専門家にご相談されることをおすすめします。

いい人を演じてしまう:まとめ

以上、いい人を演じることそのものから、
どんなやめ方をするとどうなるのかのシミュレーション、
両輪となる2つの改善アプローチなどについて解説いたしました。

ずっといい人を演じてきたあなたには、
相手に配慮するという能力はもう十二分に備わっていると思います。

だから、方法を知って、気持ちのケアさえしていければ、
自分らしさを失わないことと、大事な人間関係を保っていくことを
両立していくのはむずかしいことではありません。

では、今回のまとめです。

  • いい人を演じることはもともとメリットが大きかった
  • いい人を演じてしまうようになった背景には家庭や外での人間関係の影響が大きい
  • 自分の心と相手の心は違うもの
  • 改善にはスキル面と心理面に対するアプローチが大事

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最後までお読みいただきありがとうございます。

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