こんにちは。
【オンライン心理カウンセリングなごやか】
心理カウンセラーのイヌカイです。
インターネット上のたくさんの情報の中から
この記事を選んでいただいてありがとうございます。
「自分の周りや自分のいる環境、自分のしている仕事、
自分の持っているものなどに感謝することが
幸せになる秘訣だなんてよく耳にする。
たしかにそうだろうなって、頭では分かっているのだけれど
どこかで疑ってしまって自然と感謝ができない…
幸せになりたいからこそ、感謝の気持ちを持ちたい。
でも、どうしても、つい足りない部分にばかり注目して
不満を募らせてしまうんです。
自分は性格が悪いからしょうがないんでしょうか…?」
・・・
自分のまわりのいろんなことに『感謝』ができることって、
たしかに良いことのような気がしますよね。
一方で、J-POPなんかでもやたらと感謝感謝とやかましくされると、
「あやしい宗教か!」
とつっこんでしまいたくなる気持ちもよく分かります(笑)
全てのことに対してじゃないとしても、
自然と感謝ができるようになれるにこしたことはない。
という気持ちと疑わしい気持ちとの葛藤ってたしかにありますよね。
今回はこちらをテーマに考えてみたいと思います。
感謝と反対のネガティブ感情って本当にいらない?
人により細かい原因はまちまちではあるでしょうが、
自然に素直に感謝ができないことの根っこにあるものを
ひとつあげるとするならば、
自分の中のネガティブの否定・拒否
(もちろん自分自身が”ネガティブ”ととらえているものです)でしょうね。
たとえば、冒頭のお悩みの
「足りない部分にばかり注目してしまい不満がたまる」というのは、
「足りない」ことは100%悪いことだという否定・拒否です。
でもそれ、よく考えてみてください。
本当に100%悪いことしかありませんか?
自分の足らない点を人が知ることで、警戒感を弱めたりすることってないですか?
足らない部分があるからこそそれを補う努力に結び付くこととかありませんか?
じゃあ、良いことが100%なのかというとそんなこともありません。
やっぱり悪い点もあるわけです。
だいたいのことはあいまいなものですから。
だから、本来あいまいなものを「これだ!」って決めつけてしまうのは
ちょっと待ったほうがいいです。
怒り、憎しみ、不安、恐怖…
そういった一見不都合が多そうな感情であっても、
片っ端から拒否したり否定したりすることは、
長期的に見たらいいことは全然ありません。
“怒り”にもそのエネルギーを使って、
自分や家族や仲間を守ったり、
社会への主張を作品などにこめたりするという使い道があるわけです。
“不安”にも危険を事前に察知して回避するという重要な役目もあるわけです。
目を背けてしまうことでそれらは見落とされてしまいます。
なんてもったいない!そしてなんと恐ろしい!って私は感じます。
ムリヤリな感謝による害
だいたいが、「感謝せよ」というなんだかお偉そうな方の
ありがたいそうなお言葉も、言っている人によって
微妙に細かいところがまちまちだったりするような。
場合によっては自分に害をなすような人とか出来事にまで、
感謝しろとかのたまう方いらっしゃいますね。
クレーマーとかパワハラ上司とか事故とか病気とか・・・
あげだしたらきりがないわけですが…、
いやいやいや、ちょっとお待ちを。
たしかにそこまでできたらなんかすごそうではあるけど、
いきなりそれを求めるのはハードル高すぎじゃないですか?
というか心の仕組みからみると、
逆に問題が起こる可能性すらあります。
自分に危害を加えるような人に対してって、
普通は感謝とかのポジティブな感情なんて自然に感じられません。
それに対して、「感謝ができない自分」を恥じたりしていけば
今度はまた自分の中で拒否・否定をする部分が増えてしまいます。
それでも同じことを続けていけばどうなるか。
本来持っていた感情とかはどんどん奥深くに押し込められてしまい、
それを感じることすらむずかしくなってしまいます。
100%悪いものではないのに。
それ自体にも意味があるものなのに。
すごく恐ろしくないですか?
ポジティブ教にどっぷり洗脳された人が違和感バリバリの笑顔を浮かべて、
うれしそうにこれ系のことを語ってる姿って実際気持ち悪いですよね。
そこに至ってしまった人の笑顔に違和感を感じ取ってしまうのは、
無意識がそれを嗅ぎ取るからでしょう。
自然な感謝のためにできること。
この悩みってどうも仕事とか環境とか
自分が持ってるものとか、いろいろな要素を含んだ
すごく大きい存在まるっきり全部に対して
「感謝しないと!」って
思いこんでるパターンが多い傾向にあるようです。
大きいだけに受けいれやすい面もあれば、
受けいれにくい面もあるので、
それを全て受けいれようと思ったらそりゃあ大変ですよ。
でも、身近なことや人にちょっとだけ「ありがとう」って
思ったり言葉で伝えるってことは意外としてると思います。
そんなにしてないよーと思えば、
あえてそこからスタートしてみるのも手です。
あと、もうひとつ。
あえて何かに「感謝」するなら「自分の感情」に対して
してみてはいかがでしょう。
自分に害を与えてるって思う人にいきなり感謝するんじゃなく
(いつかそうなれてもいいんですけどね。)
だれかやなにかに抱いた怒りとか憎しみとかを拒絶せずに
「ありがとう」と言ってみる
もしかすると今までは分からなかったその感情には、
どんな意味があるのかに気づくことができるかもです。
抱いた感情を身体のどのあたりで感じているか、
たとえば、胸のあたりがもやもやするとか、
お腹が重い感じがするとかなど、
もしも分かれば、その部分にむけて言うとより◎です。
感謝の対象を広げるのはその後で全然いいと思います。
ちょっとしたことですが、やってみて損することもないので
ぜひ試してみてください(^_^)
心の仕組みから見た感謝の意味
感謝ってなんなんだろうと心の仕組みから考えると、
いわゆる『調和』のひとつの形なんですね。
(こちらの記事もご参考にしてみてください)
心の中でも一番よく使われている『普段の自分』に
調和して取り入れたものは自由に扱えるようになります。
逆に調和しておらず、普段の自分の外に弾いたもの=
『分断されたもの』は行動の邪魔をしてきたり、
自身がコントロール不能な状態に陥ってしまう原因になったりします。
関わる人・環境・仕事など、その人が認識したものは
好きで取り入れようが、イヤではね返そうが、
全て心全体の一部になっています。
究極的には自分に害を与えるものであろうが、
その情報は受けいれて自由に使える状態にできるに、
越したことはありませんが、
いきなりそこを目指すと別の分断をまねくことになります。
今回ご紹介した方法の他にも世の中には同じような効果を
狙ったものはいくらでもありますが、
少なくとも自分の心やそこから産まれるものを
否定・拒否・拒絶などしない方法で
順序よく取り組んでいくことをおすすめします。
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