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自分を大切にする事と自己中の違いって?他人は大事じゃないの?

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こんにちは。
【オンライン心理カウンセリングなごやか】
心理カウンセラーのイヌカイです。

インターネット上のたくさんの情報の中から
この記事を選んでいただいてありがとうございます。

自己啓発系やスピリチュアル系でよく言われる
『自分を一番大事にしなさい』というようなアドバイス。

一見ものすごく正しいことのように思えますよね。

『自分を大事にすること』そのものは私も良いことだと思います。

ところが、現実の世界では“相手”が存在します。
だから問題はそうカンタンではないのですね。

「自分を大事にしなさいって言われるから、
自分を大事にしたら自己中と言われてしまう…」

「いつも自分の言いたいことを言わずに我慢していたら、
言いたいことははっきり言えと言われてしまう…」

「自分一人で楽しんでももったいない気がする…、
友達やパートナーに喜んでもらって認めてもらう方が嬉しい。」

「自分より能力や才能がある人がいるのになぜそういう人を優先して
大事にしないのか分からない ・・・」

そんなふうに悩んでしまうことは自然なことです。

『相手に合わせるんじゃなくて、自分の主張したいことを主張したり
その時の感情をそのまま出したり自分の気持ちを優先する。』

それが大事なことも分かるし、
一方でいつも他人の都合より自分の都合を優先していたせいで、
結局人から嫌われて孤立したりしてしまったら、
回り回って自分を大切にできなかったってことじゃないの?

という疑問も当然わいてきますよね。

だいたい、人によって「自分を一番大切にしなさい」って言ったり

「自分のことばっかに目を向けず他人の役に立つようなことをしなさい」って
言う人もいたりして、

「正直どっちが正しいんだ?」と混乱して板挟みになってしまう…

これってすごくモヤモヤしますし、迷って行動もしづらくなってしまいますよね。

そこで今回は、『自分を大切にすること』と『他人を大切にすること』をテーマに

  • 心の中の状態の解説
  • 迷いを乗り越える視点について
  • 心における自分と他人の関係

についてお話していきます。

目次

迷うとき心の中ではどんな状態?

自分を大切にすることとも、他人を大切にすることも、
結論から言ってしまうとどっちも大事です(笑)

でも実際の場面などで、
それが両立しているイメージが持てないから悩んでしまうわけですね。

そこでまずは、「自分を大切にしてないかも…」と思うようなときに、
心の中の状態がどうなっているのか理解をすることで、
理想の状態のイメージを持てるようにしていきましょう

ここでポイントになるのが積極的・能動的かどうかです。

つまり、自分でやろうとして前向きにやっているのか、

いやいや感を抱えながらやっているのか、ということです。

積極的にできていないというのは、逆に言いかえれば消極的・受動的ということ。

その場合にはだいたい下記の2パターンになりますから、くわしく解説していきますね。

①依存的パターン

まず一つ目のパターンは相手に何かをしてあげることで、
感謝や承認などの反応をもらいそれによって心を安定させているというパターンです。

このパターンの方は、以前に書いた依存に関する記事にもあるように、
最終的に孤独な自分を受け入れることができなかったり

その手前で、『人に承認されなければ自分には価値がない』(“承認されない自分”の拒絶)
という思い込みを持って いたりします。

そして、自分がやりたくないことや、その気持ちよりも、
相手の反応による心の安定を優先させてしまいます。

(それをしないとものすごい恐怖感や不安感が襲ってくるのです。)

そして、自分の気持ちや意思を素直に表す自分を否定して
『普段の自分』から追い出してしまいます。

それが続くとさらに自分の主張ができなくなり、
普段の自分に対して、追い出された自分がストレスを与えてくるように…

こんなふうに否定、拒絶から心が分かれてしまうことが、
ほとんどの心の不調の原因でもあるのです。

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②習慣的パターン

二つ目のパターンは長年の習慣により、自分より他人を優先させなければならない
という思い込みを持っている場合です。

この大元には子供の頃に親や家族に対して①のパターンを持っていた可能性が高いです。

また、自分がガマンすることでつらい状況を切り抜けてきたのかもしれません。

このパターンでは自分がなぜついついそうしてしまうのかにすら、
疑問を抱いていないことも多いので、

実は自分の主張や気持ちを抑えていることに気づくことが重要です。

隠れたストレスが蓄積していることもありますのでけっこう大変な状態かもしれません。

もしも、ストレスに気づくことができたなら、
自分に向かって
「よくここまでがんばって切り抜けてきたね。すごいね。えらいね。」
といった言葉をかけてあげることで、心の栄養補給をしてあげるといいですよ。

いろんな自分を客観的に見てみる

自分の中に「他人に合わせないといけない」という思いと、

「自分の言いたいことややりたいことを主張したい」という

相反する思いがあることは決しておかしいことではありません。

なぜなのかをご説明しますね。

まず、人の心は主にそれまでに出会ったり関わったりした人たちの
データの組み合わせでできています。

その中で一番使用頻度の高い『普段の自分』というデータのカタマリがあって、
そのカタマリから追い出されてしまったり、受け入れられず跳ね返されてしまった
データたちがあります。

その普段の自分とそこから追い出された分断されたデータとの
ケンカやイジメがいわゆる葛藤というものなんです。

そこから考えると、
“自分の主張ができる自分”が追い出されているならば
それを“普段の自分”にもう一度取り込んでしまえば問題解決!ということ。

取り込まれてしまえば、他人に合わせることも、自分の主張をすることも

「どちらかにしなければいけない」という葛藤ではなく、

「この場面ではどっちがいいだろう」という前向きな相談に変わります。

言い方を変えれば選択肢を増やせるようになるということです。

そのための第一歩には、
他人に合わせてしまったり、優先してしまったりした時に感じた
違和感やストレスを書き出したりして客観的に見ることが有効です

もしも、嫌な感覚を味わっていても、それを味わったまま
頭の中で「この感覚はなんだろう」などと考えるのって無理ゲーなんですね。

だから、一度それを外に出すと第三者の視点で、冷静に観察しやすくなります。

最終的にどんなの選択肢も自分の心全体が納得して選ぶことができる。
(現実には100%の納得という状態は難しいので、大半が納得してという方が正確でしょうか。)

これが、積極的・能動的にということです。

たとえ同じ行動をしていても、自分の心の中でやらされ感や義務感、
そして逃げのようなものがあればそれは消極的・受動的になっていると言えます。

現実的な行動がほとんど一緒だったとしても、内面的には天と地ほどの差があるんですよ。

心の中の自分と他人とは?

ここからは心の中の「自分」と「他人」について、
ちょっとつっこんで考えていきましょう。

少し腑に落ちづらいお話かもしれませんが、
他人というのは自分の一部です。

まあ当然、( ゚д゚)ポカーンってなりますよね(笑)

それだけ聞くと怪しいスピリチュアルのような話に
聞こえるかもしれませんのでちゃんとお話します。

でもちょっと分かりにくいところなので飛ばしてもOKです。

他人に限らず人間が外の世界を認識するときには

光、音、重力などの力を

目や耳や皮膚などの身体が受けて

電気信号に変えて脳に送り

それをひとまとめにして心に映し出しています。

そこに「これはこんなモノ」という意味づけがされて認識されます。

だから『他人』も自分が見て聞いて感じて、
映し出した自分の心の一部というわけです。

ということは、他人が喜ぶ=自分の心の一部が喜ぶとなるのです。

また“普段の自分”も誰かの役に立ったという実感(の情報)が
加えられていくことで受け入れられるものも増えていきます。

これは一般的には自信と言われるものに近いかもしれません。

ただし、これには先にお話しした積極的・能動的という姿勢が必要です。

アドラー心理学で言う自己受容・他者信頼・他者貢献というのは
このメカニズムを経験則的に表現したものということができるでしょう。

ですから決して他人を優先するという行為そのものも悪いことではないんです。

それを行うことにストレスがなく、より幸せを感じることができるならば
それはそれで全然素晴らしい事なのです。

その時その場所その状況において、より良いと思われることを、
ストレスなく選ぶことができる。

それが理想の状態です。

また一見、『自分』か『他人』かどちらかという
白か黒かのような対立に思えてしまうかもしれませんが

その心の中の葛藤が前向きな相談に変わったとき、

自分も他人も両方ともが幸せになれる
第三の案のようなものが出てくることもよくあります。

心の中の葛藤があるときに役立つワークをこちらの記事で
紹介しております良かったら参考にしてみてくださいね。

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結局のところ自己中ってなんだろう?

いかがでしたでしょうか。

ただ単純に、

「自分を大事にする」とか

「わがままに生きる」という

それらしい言葉を盲信してしまうと、結局自分の心の一部でもある
他人への視点が抜け落ちバランスを欠くことになります。

全ての場面で自分を最優先にした結果、

他の人から嫌われて逆に自信をなくしてしまったり

頑固になって人付き合いを限定してしまったりする。

つまりそれが“自己中”というやつです。

“自分が大事”に目が行き過ぎてしまったゆえに
「自分を大事にしなければ!」になり、
“他人を優先する自分”を拒絶してしまっている状態です。

ならばそれは豊かな人生とは言えませんよね。

長い目で見たときの自分を大事にしなかったとも言えてしまうと思います。

そうなるとどっちがどっちという堂々巡りですね。

「他人を優先する自分」とか、「ガマンする自分」は
悪者でもないし偽物でもありません。

必要なときにそれを抵抗なく選んで使えるなら、
それは一つの能力なのです。

自分を理解したり、価値観や自分らしさを見つけたりする手法は
いろいろなものがありますし、それぞれに優れたところがあります。

しかし、そこで発見したものに固執してしまい、
その結果別の葛藤を招くこともよくあります。

そういった取り組みをするときは、自分の心の状態を
できるだけ正確に知って、積極的・能動的に物事に関わっていくということを
意識しながら取り組むのがおすすめですよ。

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