こんにちは。
【オンライン心理カウンセリングなごやか】
心理カウンセラーのイヌカイです。
インターネット上のたくさんの情報の中から
この記事を選んでいただいてありがとうございます。
なにかに一所懸命取り組んでいたのだけど、
それが終わってしまったりそれから離れた後、
「どうもやる気が出ない…」
「朝起きられない…」
「お酒が増えた…」
ひどいときには仕事をやめてしまったり、人と変わるのを避けてしまったり。
もうちょっと具体的な例を出すと、
学生の間、研究やサークル活動などにひたすら打ち込んでいた。
その間表彰されたり
輩から慕われて感謝されたり
なによりもその研究や活動に大きなやりがいを感じていた。
それこそ死ぬ気で努力もしたしとにかく熱中していた。
あるいはそれが資格の勉強だったり、
スポーツだったりするかもしれません。
その熱中していた時期が終わってしまった後
「目標が達成できなかった…」
場合によっては、目標が達成できたにも関わらず、
やりきった感があるにも関わらず、無気力な状態になってしまった…
やる気に満ちて毎日が充実していた時を経験しているだけに
余計に歯がゆいし、つらいですよね。
せっかくがんばっていた人がそんな状態になってしまうのは
本当に悲しくて残念なことです。
今回の記事では心の燃え尽きの代表的パターンと、
予防と回復のための3つのポイント-『選択肢を増やすこと』
『心の底から欲しいことを見つけること。』『自分に優しさを向けること』を
お話していきます。
私もかつて燃え尽きになりました
プロフィールにも書きましたが、私は若い頃にプロのミュージシャンを目指して、
日本で専門学校に通いその後留学したりしました。
留学していたときには朝6時半に起床して、
朝の食事と支度をした後、すぐに練習を始め、9時から学校に行き
授業やワークショップが終わった後、寝るまでの間また練習するという
生活を毎日していました。
ほとんど音楽のことしか考えず日々を過ごしていました。
ところが、日本に帰ってきてバイトを始めたりすると、
どうにも音楽をする気力がわかないのです。
まだまだ先の目標はあるのに、あまりにもつらいので
精神科のクリニックに行くと抗うつ薬を処方されました。
正直なところ、薬を飲んでも多少気持ちが
フラットになるだけで何も解決しませんでした。
そこで、カウンセリングに行きました。
今、自分が提供する立場になって思い返すと申し訳ないけど
正直良いセッションではなかったです。。
だから、薬と同じく何も解決しませんでした。
結局、帰ってきて2つめに始めたバイトが楽しくて、
やりがいのある仕事や立場を任せてもらえたことで、
なんとか社会復帰できた感じです。
高校を卒業し、音楽の勉強を始めてから留学から帰ってくるまで
「自分は音楽で一流のプロになる以外道はない」
ずっとそんな気持ちで生きていました。
心のことを学んだ今の自分から見ると、
その気持ちこそが自分を燃え尽きさせた原因だとはっきり分かります。
では、その心の燃え尽きはどんなメカニズムで起こったのでしょうか?
燃え尽きの2つのパターン
この心の燃え尽きになるときには大きく分けて2つのパターンが考えられます。
〈パターン1〉 自分にはその道しかないと思いこむ
私はまさにこのパターンでした。
「一流のプロのミュージシャンになる以外の自分の人生はありえない。」
音楽の勉強中は常にその思いを持っていました。
だから、留学を終えて日本に帰ってきた後、
だんだんと現実のきびしさにふれて、自分の描いていたイメージとの
ギャップがどんどん大きくなるにつれどんどん空虚感、無力感が増していきました。
これと同じように、自分の描いたイメージ以外はこの先の自分の人生において
まったく考えられないような状態になっているなら要注意です。
「自分にはこの道以外はありえない」
「○○になれない人生には意味がない」
そんなふうに自分に言い聞かせていないでしょうか?
そう言い聞かせているその裏でその状態になれないことを
かなり恐れている可能性がとても高いです。
つまりは
「理想の状態になれない自分」の拒絶です。
もしも人並み外れた才能がある一握りの人であればそれでも
成功できるかもしれません。
(そして、自分がそういう人間だと信じたくなるのです。)
一見、自分の目指す一つのことに集中している姿は、
成功に向かって確実に近づいているようですが
その実、何か将来のイメージと今の現実の間に
ギャップが見えてしまったりした瞬間に燃え尽き状態に
落ちてしまう危険をはらんでいます。
しかも、ほとんどの場合はその力みが態度にあらわれ、
それが人とのつながりを遠ざけたりすることで、
現場での実力が上がる機会や大きな仕事を得る機会などを
逃してしまうことも考えられます。
その道で成功する人というのは適度に肩の力が抜けているものです。
もしも「その道しかない」的な思考があったとしても、
それに失敗したときの恐怖イメージ等がそもそも
なかったりすることもありますね。
しかも根拠がないんですよ(^_^;)
根拠がないから揺らぎようがないという…
ここまでになるには幼少の頃からの生育環境などが大きく影響するので、
後天的にそうなるには1人だけでの取り組みでは
なかなか難しいところがあります。
〈パターン2〉 新しい環境とのギャップが激しすぎる
もう一つは、特に大きな目標をかかげていたわけではないのだけど、
なにかに熱中していた時期とその後に移った新しい環境との
落差・ギャップが激しすぎる場合です。
最初のほうにあげた事例でいくと、
学生の頃に研究やサークル活動などにのめりこんでいたのが
就職して毎日会社にいくようになったら、
毎日ものすごいむなしさに襲われてやる気が出ない。
そんな感じです。
この場合は新しい環境で自分にカチっとはまるような楽しいこと、
やりがいのあることが見つからないために
「学生の頃の熱中していた自分”が本来の自分なんだ!」というような
思いがたまっていってどこかであふれたときに燃え尽きてしまうというパターンです。
これは、「今の環境の自分」を拒絶してしまっているパターンといえます。
意識的に分かっていることもありますが、
無意識にそう思っていることのほうが多いように思います。
2つのパターンに共通するもの
熱中・集中・全力でやっている間にその努力の結果、
達成される理想の自分以外の自分を否定して拒絶する。
熱中・集中・全力でやれることがなくなってしまった
今の自分を否定して拒絶する。
どちらのパターンであっても、
自分の心の一部が拒絶されて分断してしまっていることが原因です。
だから、自分が否定している部分を探して気づいていくことが
予防であれ回復であれ最初に必要なことになります。
燃え尽きの予防と回復には?
では、心の燃え尽きを予防したり回復させたりするには
どんなことが有効なのでしょうか?
ベースとなる考え方は、拒絶されて分断してしまった
はじき出されて跳ね返されている心の部分をくっつけたり
離れないようにすることです。
ここでは3つのステップにまとめてみました。
〈ステップ1〉選択肢を増やす
パターン1の人であれば、
「自分にはこれしかない」と思う道のほかに
なにか自分にできることや自分にとって楽しいことを探してみましょう。
パターン2の人も同じような考え方で、
今の環境の中で自分ができることや楽しめることを探してみてください。
自分の熱中していたことを10点として、
いきなり同じ10点満点を探さなくてだいじょうぶです。
まずは、3点、4点くらいのことを探してみます。
それだってたくさん集まれば10点を超えることもありえるかもしれませんよ(^^)
それでも!
やっぱり、熱中してきたこと努力してきたことに関するプライドとかがあったりして、
そう簡単にはいかないことも多いです。
それならというのが次です。
〈ステップ2〉自分が心の底から欲しいことを見つける
自分が熱中してきたことで理想の自分になれたのだとしたら、
その活動をすることで、目標を達成することで
一番手に入れたかったものはなんでしょう?
一番欲しかった感情は?
なりたかった状態は?
熱中していた事自体でそれが手に入っていたとしたら、
同じようにそれがなんだったのか考えてみましょう。
いくつか出てきたら、今の環境でできることの中やそれを続けていった先に、
同じものが手に入りそうかどうか、それに目を向けながら
ステップ1の選択肢を探してみましょう。
最初はよく分からないかもしれませんが続けていく内に
ハッという発見があったりします。
〈ステップ3〉自分そのものに優しさを向ける
理想の状態でない自分を否定して拒絶してしまうそのベースには、
多くの場合
「能力が低い自分」
「人から認められない自分」には価値がない、
愛されないという強烈な思い込みがあります。
この自分を想像してみると身体のどこかにイヤな感覚がわいてくることがあります。
それを思い出したり、感じさせたりしないために、より心の奥に追い払うから、
イヤな感覚を通り越して空虚感や無気力のような真っ白な状態に
なってしまうとも言えます。
なので可能であれば自分から理想の状態じゃない自分を想像してみて、
イヤな感覚がわいた身体の部分をなでてあげたり
優しく押さえてあげたりして少し落ち着いていくと良いです。
また、その状態で
「あなたは何かを達成しなくても価値がある人間だよ。」
「あなたが理想を達成しなくても愛してくれる人がいるよ。」などの
声掛けをしてあげるとより効果があります。
これは1回や2回では目に見えるほどの改善はしませんが
数をたくさん重ねることで確実に良くなっていきます。
この『声がけ』は私のカウンセリングでも大事にしていて、
他のアプローチとともにやっていただくことが多いです。
なかなか自分にしっくりくる言葉がみつからないという
クライアントさんも多いですが、カウンセリングでしっくりくる言葉を見つけられると
その後のセルフでの取り組みもたくさんできるので回復が早いですね。
リラックスしているほど結果は出やすい
もしかすると、ここまでの内容で目標は才能がなければ諦めないと
いけないのではと思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、そんなことはありません。
むしろ達成したいこと、理想の状態になりたいことがあるからこそ
選択肢を増やしたり
自分が手に入れたいもの等を明確にして
力みをとってリラックスした状態になる必要があるんです。
力みがあるからこそ燃え尽きにもなりますし、
継続するのもつらくなってきます。
人も遠ざかりがちになります。
成功している人、そしてその状態を継続している人で
ガチガチになってやっている人は見たことがありません。
ほどよく力が抜けているからこそ、継続して能力をコツコツ高められて、
瞬間的に必要な力を発揮できるのです。
少なくともだらだらと言い訳のように夢を語りつつ
実際の行動をしない人は燃え尽きの悩みはありません。
燃え尽きになるくらいのエネルギーを発揮できる人、
この記事を一所懸命読んでくれているあなたのような人が、
ほどよく力を抜いてリラックスしながらことに臨めたときに、
ものすごいことを成し遂げられるのだと思うのです。
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